薬を飲んでいる女性

避妊法には色々な方法が考案されていますが、いずれも事前に妊娠を予防することを基本原則にしているい点で共通しています。しかしなかにはコンドームに代表されるように効果面で確実性に欠ける方法もあり、避妊に失敗することがあります。例えばゴムの素材に破損があったり、ずれてしまう等の状況が典型的です。このようなシチュエーションに遭遇した場合に、事後的に緊急避難として妊娠を予防するのがアフターピルを服用すると言うものです。

アフターピルの避妊を回避できる確率は高いのか

どの避妊法が主流になっているかは、それぞれの国の性についての考え方や女性の社会進出の程度などが反映され、それぞれに特徴がみられます。ヨーロッパや米国などの欧米ではピルを服用する避妊方法が相対的に主流になっていますが、日本国内ではコンドームを利用するのが主流になっています。

日本における避妊法でコンドームが普及しているのは、開発国であることが関係して安価で入手することができるばかりか、使用法を誤らない限り確実性の高い避妊法であるとの認識が幅広い層で共有されているからです。しかしコンドームは器具を早着して、物理的に子宮内部に精子が移行するのを防止すると言う特性を持っていることから、器具に不具合があると失敗に直結するデメリットを抱えているのも事実です。原材料のゴムの品質は安定したクオリティを確保してはいるものの、保管の過程で劣化してしまい破損してしまったり、性行為の途中で所定の位置からコンドームがずれてしまうと、意図しない形で精子が子宮に進入してしまうことがあります。このような状況が発覚したにも関わらず放置しておくことは、妊娠が成立してしまうリスクが飛躍的に高まることを意味します。仮に希望しない妊娠が後日になって判明しても、中絶手術を洗濯することが不妊症や出血などの合併症のリスクにも直面することになるのです。このような事態に遭遇した場合の対処策として考案されてきたのが事後避妊になります。

かねてより事後避妊で採用されてきたのがヤッペ法という方法です。ピルには配合されている女性ホルモンの容量に応じて高容量から超低用量までいくつものタイプが開発されていますが、ヤッペ法では中容量ピル(プラノバールなど)を原因となった性行為の後72時間以内に2錠服用し、さらに12時間経過後に2錠を追加服用すると言うものです。ヤッペ法による妊娠阻止率は72時間以内に服用した場合で、60%程度でやや確実性に欠けてしまう欠点があります。また副作用として、服用後に悪心や嘔吐などといった症状があり、血栓症のリスクの高さが問題視されてきました。そこで新たに登場したのが低用量ピルを服用する事後避妊法になります。現在主流のアフターピルは、ノルレポに代表される黄体ホルモンを配合したピルを性行為後72時間以内に服用すると言う方法です。

仮にコンドームが破損したりずれたりして子宮内に精子が入り込んだ場合でも、すぐに妊娠が成立するわけではありません。精子が卵子と卵管で受精に成功しただけでは、まだ受精卵は子宮内膜に着床するわけではなく、着床までに6日から7日程度の時間を必要とします。アフターピルにはそもそも排卵自体を抑制する作用があるばかりでなく、子宮内膜に受精卵が着床しにくく変化させる作用などにもすぐれています。そのような効果のおかげで受精自体を回避したり、仮に受精してしまった場合でも着床を予防することで妊娠の成立を阻止する効果を発揮します。妊娠を阻止する確率は72時間以内であればヤッペ法と同等の60%ほどですが、24時間以内に服用すると妊娠を阻止する確率は95%以上とかなり安定した成績をあげています。そのため確実に妊娠を回避するには、可能な限り早くも原因となっている性行為の後、24時間以内に服用することが推奨されているのです。また副作用もヤッペ法に比べると大幅に軽減されていて、悪心や嘔吐・血栓症のリスクなどはほぼ問題にならないレベルにまで軽減されています。ただし費用面では新薬であることも関係して、やや高額になっており医療機関で処方される場合、ヤッペ法では1万円前後ですがノルレボなどの、アフターピルでは15000円から2万円ほどになるようです。ただしアフターピルはあくまで非常手段の事後避妊方法なので、今後しばらく妊娠することを希望していない場合には、低用量ピルなどを服用して確実な避妊に努めることがベターな選択です。